これは珍しい!ドローン付のゲムスホルン
今回はチューニングに関する記事はお休みにして、ゲムスホルンのトピックをご紹介します。
ご存知の方もおられるかと思いますが、ゲムスホルンというのは、簡単に言えば角に吹き口を取り付けた楽器で、リコーダーのようなラビウム構造を持っています。第二オクターブは出ないそうですが、柔らかな音はリコーダー同様に色々な楽器との合奏が楽しめますし、ゲムスホルンだけでソプラノ・アルト・テナー・バスをそろえたアンサンブルもあります。また、材料となる角は大きさや形も様々な天然素材ですので、音孔の位置を記した雛形などはなく、製作にあたっては個々の角に合わせて音孔をあけていくそうです。
さて、私の知人でゲムスホルンを作っているAlois Bibergerという男がおりますが、彼がこれにドローンをつけてしまいました。バグパイプではありませんが、面白いのでご紹介します。(下写真)
こちらから見て左側が「チャンター」で、右が「ドローン」です。写真では良く見えませんが、ドローンにもいくつか音孔があって、これに適宜栓をすることでドローンの音を選べるようになっているというスグレモノです。
また、YouTubeに短い動画をアップしましたので、ご覧下さい(うっかりデジカメを縦にして撮影してしまったので、画像が横倒しになっております。悪しからず・・・)
さて、気になる価格ですが、ドローン付きは500ユーロ程度、とのことです(Aloisによると、「高い」と言われることもあるそうですが、大量生産ではない手作りの一品モノで、作業に要する時間諸々をドイツの物価や賃金レベルに照らし合わせて考えてみれば、極めて適正な価格だと思います)。Aloisはこのほかにも、普通の(ドローン無し)ゲムスホルンのほか、珍しい弦楽器も作っていますので、一度ホームページをご覧下さい。
Aloisの楽器に興味があるものの、ドイツ語でのやり取りが難しいという方は、当方で彼に取り次ぎますので、お問い合わせなどがありましたら、私宛にご遠慮なくメールでご連絡下さい。
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2012/01/20/10568
バグパイプ工房 そのだ
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